1ストリートナッツエアーモデルのexploit戦略については以前考えたので、今回はマルチストリート(2ストリート)のexploit戦略について考えることにした。
自分は常人がすぐ分かることも直感ではなかなか理解できないので今回もモデルを組んで式で整理することにする。
ターンリバーの2ストリートのAKQゲームを考える訳だが、ターンIPベット頻度、ターンOOPコール頻度、リバーIPベット頻度、リバーOOPコール頻度の4つの変数を設定すると自分の処理能力を超えることは明白なので、今回は「ターンブラフ過多になっているIPに対するOOP視点のexploit戦略」に絞って考えることにする。
ターンブラフ過多の相手には3種類のパターンがある。
①リバーはバリューブラフ比が適正
②リバーはブラフ過少
③リバーもブラフ過多
ターンブラフ過多なのは分かってるけどリバーの傾向は分からないときにどうすべきかについて計算したい。
【設定】
OOPレンジ Kのみ
IPレンジ AAAAQQQQQQQQ(A4、Q8)
ターン時のポットサイズP
両者スタック4P
ベットサイズはポットサイズのみ(ターンP、リバー3P)
IPはナッツのAでチェックするミスはしない
OOPのターンコール頻度x、リバーコール頻度y
GTOではx=1/2、y=1/2
OOPのEV=P/4
ターンIPベットレンジAAAAQQQQQ
リバーIPベットレンジAAAAQQ
となると思う
今回は
ターンIPのベットレンジAAAAQQQQQQQQ(A4、Q8のブラフ過多)
リバーIPのベットレンジ
①AAAAQQ(バリューブラフ比が適正)
②AAAAQ(ブラフ過少)
③AAAAQQQ(ブラフ過多)
とする
【OOPのEV計算】
ターンフォールド、ターンコールリバー相手チェック、ターンコールリバー相手ベットにフォールド、ターンコールリバー相手ベットにコールして勝ち、ターンコールリバー相手ベットにコールして負けについて収支と頻度を掛けて足し合わせる
①Px/2
②Px(3/4-y/2)
③Px(1/4+y/2)
それぞれにx=1/2、y=1/2を代入するとP/4になるから多分計算合ってる
【考察】
EVを大きくするには
①xを大きくする
②xを大きくyを小さくする
③xを大きくyを大きくする
とすれば良いので
それぞれの最大exploit戦略は
①x=1(yに寄らない)
②x=1、y=0
③x=1、y=1
クッソ当たり前である。
ターン頑張ってリバー頑張れないと③相手にGTOより損をしたり、リバーの相手の傾向の見積もりを間違えることの危険性は式の上で理解できる。
【結論】
今回の仮想敵にはターンコールは有益となるがリバーは見積もりを間違えると危険。
分からなかったらやはりGTO頻度で守るのがまるい。